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執筆者の写真西 幸代

道草の一つにぷれジョブも~ちがうままで混ざる方法~

映画「道草」を見た保護者の方が深いため息とともに、あんなふうに子どもが町で生きることができたら、「きょうだい」も気にせず生き生きと自分の人生だけを考えていきられるのに、、。と映画館を出たところで話されていました。道草は知ってしまったら気になって戻れない感じがする映画だと思います。


ぷれジョブ🄬は2003年、きょうだい支援のために創った側面もあります。それまでも「きょうだい」のかたの相談は受けており、下の図でいえば、障害者と障害のない人が分離された状態で生きているのがつらい、きょうだいの身はふたつに裂かれる感じが伝わる体験をしてきました。

ですので、以下の図の一番下の図。

きょうだいのかたがまだ幼い時、道草のような障害のある人が地域で生活することが可能だと知れば、ぷれジョブ🄬で助走をつけていただければ、、

きょうだいが引き裂かれずに生きれるのではないかと考えたわけです。


障害のある子どもさんが幼稚園くらいから、ぷれジョブ🄬のご準備はどうでしょうか。

子どもがまだ幼いから関係ないと思わずに、ぷれジョブ🄬でゆっくりと時間をかけて準備して、子どもさんが20歳の頃にはおかあさんも、おとうさんも、ごきょうだいのかたも、ご自分の道を別々に歩けるよう。きょうだいはいい子でおおきくなることが多いでしょうが、やんちゃもわがままも言いながら、ゆるいつながりの拡大家族の中で大きくなって欲しいと思います。


以下は、ぷれジョブ講演会終了後に

NPO法人にいがた・オーティズム 理事長角田千里さんからいただいた文章を載せます。

 

前略

私たち親にとって、自閉症のこどもを授かってからの生活は、

いろいろなことを、あきらめる繰り返しでもありました。

地域の中で生きていくって、本当に苦しいことばかりです。


私たち親は、このこどもたちの親になる以前、

楽に呼吸をしていた時代がありました。

そんなことはとても当たり前すぎて、考えることもありませんでした。

そういう当たり前のことが、当たり前ではなくなり、

知らず知らずのうちに、用心深くなっていって、

気が付いてみたら、わが子と自分自身を守るために、

重くて硬い鎧を身にまとっているのでした。


今回のシンポジウム開催のために 実行委員会が組織されました。

その席で、私は驚かされました。

こどもがより良く生きる道筋を、損も得もなく、

一緒になって真剣に考えようとしてくれている

そういう大人集団が身近なところにいる、という事実に驚いたのでした。


「『ぷれジョブ』は、地域を信じることだ」と、

ぷれジョブを紹介する西先生の文章に書かれてあったのですが、

地域を信じるということは、他人(ひと)を信じる力なのだと、知りました。

忘れかけていた大切なものに、再会できた喜びに近い感動でした。

このときと同じ感動を、今日、この会場にお越しいただいた皆様にも

感じていただけたのではないかと信じて止みません。


折角ですから、皆様にも、感じたことをそのまま大切にお持ち帰りいただいて、

それぞれの地域で、それぞれのお立場で、

その感動の種を芽吹かせていただきたいと思います。


きっとすぐに、つぼみを付けると思います。


親たちには、このつぼみを、早く見つけてほしいと思います。

頑なだった親の心を、解きほぐしてくれることでしょう。


それから、花を咲かせるため、お仲間たちと一緒に水を注ぎ続けてください。


新潟の街中が、ぷれジョブのつぼみや花の香りで満たされて、

やがて、こどもたちは、たくさんのミカタに包まれる。

そんな未来を信じたいと思います。


後略


この時は2009年です。10年間ではまだ地域は耕せないかな。案外1年で理解が進むことも。まちまちです。この親御さんの願いが閉じてしまわないように、いろんな人でお水をやる方法もコツも19年間で集積されました。

映画「道草」を見ながら、笑いながら、これからも地域で共に生きていくお話を続けていけたらいいなと思います。






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