top of page
執筆者の写真西 幸代

尾野一矢さんのおでかけ

 私たちは2020年の夏、長野県小海町で障害のある青年たちの生活を描いた映画『道草』の上映会+対話会を開催しました。その際、監督の宍戸大祐さんをお迎えしました。私たちの法人にとって、これはその後の歩みにつながる大きな出会いとなりました。

 この作品には、2016年7月26日に起きた相模原障害者施設殺傷事件の生還者尾野一矢さんが登場しますが、対話会の場で監督がそ後の一矢さんの生活について話されたのです。

 ほとんどの入所者は、「津久井やまゆり園」で起きた痛ましい事件の後新しく建てられた「芹が谷やまゆり園」に生活の場を移されました。けれども、一矢さんは映画にも登場する自立生活企画のヘルパーたちとの自立した生活を模索中でした。そうした中、ある日彼自身の口から「芹が谷、やめとく」という明確な意思表示があったというのです。

 私たちは、彼の発したこの『独立宣言』とも言うべき一言に、深い感銘を受けました。

 以来、この「芹が谷、やめとく」がキーワードとなり、毎月1回第4土曜日に、映画上映会+対話会という形式でイベントを開き続けることになりました。


 映画の中では、ご両親が事業所を訪ねられヘルパーの大坪さんと対面されるシーンが描かれています。その後、映画には出て来ませんが彼自身がヘルパーに支えられてアパート暮らしに挑戦することになったのです。私たちは、月1回の対話会にご両親の尾野剛志・チキ子夫妻をお迎えして、一矢さんの挑戦を見守りながら、反対に勇気をいただいて来ました。

 そして、一昨年の1月には、一矢さんとヘルパーの大坪さんに対話会にオンラインで参加してもらうことが出来たのです。


 そして、来る6月25日(土)には、ついに小諸市にある私たちの法人事務所に一矢さんと大坪さんを直接お迎えすることになりました。

 親元を離れたアパートでの一人暮らしが定着された今、次のチャレンジとして『外泊』を目指すことになった際に、宿泊先としてこの事務所を選んでいただいたのです。

 これは、一矢さんご自身、ご両親、ヘルパーの大坪さんにとっても大変大きな意味を持つ出来事あると同時に、私たち一般社団法人ぷれジョブにとっても大切な機会となります。

 なぜなら、彼の姿に「障害の有無にかかわらず、相手の内に独立した『個』を認める」というぷれジョブの理念が具体化されているからです。

 そこで、私たちはこの機会をオンライン配信により一人でも多くの皆さんと共有したいと考えました。興味関心を持たれた方は、どうぞお気軽にご参加ください。


大まかなスケジュール(予定)

6月25日(土)【一般公開】

 14:00~16:00 お話の時間

         お話 尾野一矢さん 大坪寧樹さん 尾野剛志さん 尾野チキ子さん 

         司会 宮尾彰


6月26日(日)【社員・サポート会員限定】

 9:00~10:30 交流会・意見交換会

         司会 宮尾彰


※より詳細なスケジュールが確定次第、このサイトでURLなどのご案内を差し上げます。

                                (2022年5月31日) 


         神奈川県自立生活実践者第1号尾野一矢の名刺より

閲覧数:34回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comentários


bottom of page