「浮田要三と『きりん』の世界」展・開催記念ギャラリートーク
講師:平井章一先生(関西大学文学部教授、『具体』研究者、当展監修者)
演題:「浮田さんとその作品」
日時:2022年10月30日(日)午後2~3時
会場:小海町高原美術館 第一展示室
会費:無料(入館料のみ)
展覧会に向けた打合せで:向かって左端が平井先生
我が国における『具体』研究の第一人者である平井章一先生は、美術館の中嶋実学芸員がかつてお世話になった恩師です。
思い返せば、私が約3年前に「浮田要三と『きりん』の世界」展の企画を中嶋さんに持ち掛けた際、彼の口から「自分がお世話になった平井先生も『具体』の研究者だよ!」との言葉が返って来たのでした。以降、準備の過程から監修者として大変お世話になっています。
今回の展覧会のために、『きりん』と同じ寸法で三つ折り形式に仕立てた案内チラシに「浮田要三の絵画」と題したテキストをお寄せいただいただきました。これは、企画協力者の役得ですが、ゲラの段階で先生の文章を読ませていただいた折、当時リーフレットの編集作業が佳境に入っていた私は、『我が意を得たり!』と大きな安堵を覚えました。それは、先生が文中に簡潔明瞭に描かれた現代美術作家・浮田要三の歩みのディテールを私が作成したリーフレットの内容が補填していたからです。その時私は今回の展覧会のディレクションに確かな方向性を与えられ、大いに力づけられました。
先生は若き日から『具体』に所属する数多くの美術作家たちと直接交流され、その個性豊かな群像を数々のお仕事を通じて広く紹介して来られた方です。
来る10月30日(日)の午後には、前述の論文でも触れておられる現代美術作家・浮田要三晩年の『すがすがしく澄み切った境地』の放つ奥深い魅力についてのお話を拝聴できるのではないか?と今から心待ちにしております。
(2022年10月5日)
Comments