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​自分の傷を知る、利用されない

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環状島 トラウマの地政学  宮地尚子著
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見出し h6ああああああああああああ
ぷれジョブに出会い救われた、という感想を「おじさん」からよくいただいた。自己の偏見の目と近所の他者の偏見の目ががらりと変わるからだろう。また企業の中で行われることは「おじさん」にとってホモソーシャル社会からわずかでも認められるという重要な意味を持つ。

緑色の綱=ぷれジョブ
内海の水位⇒下がる

隣近所は案外思うよりも理解してくれるかも、という思い込みや劣等感が外れて、親が地域で暮らすことに希望を持つようこの活動を作ったのだが、子どもを授かる以前から、障害者への偏見差別を内面化していた人が親となると傷が深く、警戒心は容易には解けない。隣近所との交流は劣等感をあおるので望まず、わざわざ遠く離れた支援学校や遠く離れたジョブサポーターや企業にお願いして隣近所を避ける。不安は私が想像したよりもずっと大きい。私がぷれジョブを進めてみてわかったのは、親の傷、排除される悲しみはとても深いということ。


ぷれジョブは「学校」「地域」「企業」「親」の4つが軽重なく、人数も同じくらいな組織を提案したのだが、できないのではなく、それを実現したくない親が多いのである。障害者の親組織ならは安心なのである。言い換えれば、地域社会がそれほど親に恐怖を与えているのである。

だから、残念ながら障害者の親が中空構造の中心に入り込み主導権を持ち進めると当然親活動に変わる。
四葉の真ん中を中空にする工夫、18歳で親も子も卒業していつもメンバーを若返らせる仕組みだが、親の居心地のよさのために過年齢になっても居座る仕組みに変えていく団体や同じ人が長く仕切る団体も生まれた。当事者親子のピア集団は別の会でやってほしい。それよりも、子ども自身が親以外の人々と地域のつながりをつくる力があると信じて、我慢して見守り、子離れの練習を繰り返すのがぷれジョブの親の仕事である。

緑色の綱=ぷれジョブ

障害者就労支援の専門家を助成金で呼んで話をきいたり(これではぷれジョブにならない)、活動は18歳までであるが、その約束を破りいつまででも組織に滞留して、老舗の手をつなぐ育成会などと同じ年齢制限のない親組織になり、居座るリーダーが現れる。「1時間」だけのおとなの欲望を制御するぷれジョブの目指すところと真逆となる。(おとなの欲望を制御して子どもの力を信じた宇部のケースは見事であった。)

ぷれジョブの方法を盗んで名前を変えて、会費を集めたり助成金をもらったりして、わざわざ階層社会の上部に向けて子を差し出し、我が子の生きる社会を狭くしているのに気が付かないのが気の毒であり、罪悪感がない親に出会うコトに閉口する。社会構造を深く見る研修に参加して、方法を正しく使ってほしい。

​企業に有用な人材作りをするおじさん

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「笑顔ひとにほめられること」「人に必要とされること」「人の役に立つこと」​「人に愛されること」​は理化学研究所のチョーク、障害者雇用で有名になった大山さんの言葉である。これをスローガンにして「私たち団体はこれらの障害者を幼い時からトレーニングさせて就労できるように育てますよ」障害者雇用の専門家の研修を始めだす。赤色の価値重視の社会に献上する人間製造の団体となる。​企業に上納する赤の価値しか認めていない「おじさん」は、​重度障害児(就労できない子)は誘わない。おじさん自身が貨幣的交換価値社会にどっぷりとつかり、障害のある子どもがそのままでは価値がないと考え、子どもの存在をそのままでは認められずにいる。障害を克服しなくてもそのままで価値ある社会を子どもに遺したいのに、子どもを社会に適合させるために一生発達する存在と言いながら子どもをトレーニングする。「おじさん」は相反する価値に引き裂かれるが、子どもの利益よりもホモソーシャル社会に認めてもらいたい行動を優先する。

 

それに対して、ぷれジョブは就労支援を考慮しないことを大事にしている。活動に矛盾を起こさないように。親の将来の安心や企業の障害者の青田刈りに子どもを誘導し利用しない。子どもと大人は対等である。大人が欲望を抑えて、ぷれジョブ1時間だけの関係をつくる。「会えたね」そして「またね」だけである。

 

親はぷれジョブの方法を盗んではいけない。障害のある子どもを社会全体で育てるようにするため、地域に人々に存在を知らしめるためだけに、ぷれジョブと方法はある。子が苦しむ階層社会を変えるために在る。

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