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「浮田要三と『きりん』の世界」(小海町高原美術館)

この度、浮田さんのお孫さんの小﨑智さんの撮影による展覧会初日(2022年9月17日)の映像がYouTubeにアップされました。

 今こうして、例年にない冬の寒波の最中で視聴させていただくと、当日の爽やかな高原の冷気が懐かしく思い起こされます。

 この展覧会の会期半ばから新年1月の9日まで、大阪市中ノ島美術館と国立国際美術館との合同開催による『すべて未知の世界へ―GUTAI分化と統合』展が開催されました。

 期せずして、若き浮田要三が属していた『具体美術協会』の全貌を網羅しようとする国内最大規模の展覧会と同時期に浮田要三固有の世界観に光を当てた展覧会が開かれたのです。

 インカーネイション(具体化、托身)という言葉があります。神の子キリストが人間の体をとって現れた事件を示す宗教用語ですが、この映像を拝見していると、小海町高原美術館という器に浮田要三の精神が具体化した奇跡の風景とも受け止められるように感じます。

 会期中、10月末に開催された平井章一先生によるギャラリートークでは「浮田要三個人を離れて独立した『モノ』の現出」を目指した画業の軌跡が語られました。

 ここに、「現代美術作家浮田要三は、その死から10年後に、美術館丸ごとを作品化した」と言っても過言ではない。こんな感慨にとらわれるのは、私だけでしょうか?


 私たち一般社団法人ぷれジョブでは、今後も「浮田要三と『きりん』の世界」を探求し、その尽きない魅力をみなさんにご紹介してゆきたいと考えております。乞うご期待。

(2023.2.10)





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